Mima Design MemottoWEB DESIGNER · mima

有名サイトの模写で学んだデザインの見方

Webデザインを学び始めた頃、画面を見て「きれいだな」と感じることはあっても、なぜそう見えるのかを説明できませんでした。色や写真をまねしても、どこか本物らしくならず、感覚だけで作る難しさを実感していました。

そこで取り組んだのが、実際に多くの人が利用している有名サイトの模写です。完成した画面を再現することだけを目標にせず、余白、文字の大きさ、画像の配置、操作の流れを一つずつ観察しました。

福岡から東京へ移り、Web制作やアプリ開発、勉強会などに参加する中で、模写は手を動かす練習以上の学びになると感じています。デザインの意図を読み取り、自分の制作に置き換えるためのきっかけになりました。

模写するサイトの選び方

最初から複雑なECサイトや大規模なサービスを選ぶと、情報量の多さに圧倒されます。まずはトップページの構成が明快で、ヘッダー、メインビジュアル、カード、フッターなどの要素を確認しやすいサイトを選びました。

参考にするサイトは、普段から使っているサービスや、デザインギャラリーで気になったサイトです。ただし、見た目が好みという理由だけで決めず、なぜ印象に残ったのかを言葉にしてから着手するようにしました。

見た目より先に構造を観察する

模写を始めると、すぐにHTMLやCSSを書きたくなります。しかし、いきなり実装すると、途中で全体のバランスが崩れやすくなります。先に画面を大きなブロックへ分け、コンテンツの優先順位を確認しました。

たとえば、最初に目に入る見出しはどこにあるのか、ボタンはどの位置に置かれているのか、セクション間の余白はどれくらいかをメモします。文字サイズを測るだけでなく、視線が自然に移動する順番を考えることが大切でした。

余白と文字の調整で印象が変わる

模写で特に難しかったのは、余白の再現です。要素を同じ場所に置いたつもりでも、上下の間隔が少し違うだけで窮屈に見えます。余白は空いている部分ではなく、情報を読みやすく整理する役割を持っていると分かりました。

フォントの種類やウェイト、行間も画面の印象を大きく左右します。見出しを大きくすれば目立つと思っていましたが、本文との強弱や改行位置まで整えることで、初めてデザイン全体にまとまりが出ました。

実装しながらデザインの意図を考える

実際にコードを書いてみると、見た目の裏側にある工夫が見えてきます。画面幅に応じてカラム数を変えたり、画像の比率を保ったり、スマートフォンではメニューの表示方法を切り替えたりする必要があります。

アプリ制作を学ぶときにも、画面遷移や利用者の操作を意識します。以前まとめたiOSアプリ開発の記録を振り返ると、画面を作る技術だけでなく、使う人が迷わない導線を考えることが重要だと改めて感じます。

比較と修正を繰り返す

一度完成したと思っても、元のサイトと並べると違いがはっきりします。最初は色や画像ばかり気にしていましたが、比較を重ねるうちに、コンテンツの幅、ボタンの高さ、見出しの位置など細かな差へ目が向くようになりました。

修正するときは、すべてを一度に直さず、レイアウト、タイポグラフィ、配色の順に確認しました。変更前後をスクリーンショットで残すと、自分の判断の癖や、調整によって改善した点も振り返りやすくなります。

模写を自分の制作へつなげる

模写したデザインをそのまま使うのではなく、学んだ考え方を別の題材に置き換えることが次の段階です。旅行サイトの構成を参考にしながらイベントページを作るなど、情報設計や視線誘導だけを取り入れて練習しました。

勉強会や発表の場で制作物を見てもらうと、自分では気づけなかった分かりにくさが見つかります。実際に勉強会参加の記録を残す中でも、他の人の視点に触れることで、デザインを感覚だけで判断しない姿勢が身につきました。

有名サイトの模写は、完成画面をそっくり再現する競争ではありません。観察して、分解して、実装し、比較して直す。その繰り返しによって、デザインを見るための基準が少しずつ育っていきます。

気になるサイトを一つ選び、まずはトップページの構造を紙やデザインツールに書き出してみてください。小さな模写でも、手を動かして得た発見を記録すれば、次のWeb制作やアプリ開発に活かせる自分だけの学習ログになります。